視線


視線を感じる事って無い?
誰も居ないはずなのに、気配を感じる事って無い?
俺、引っ越してきたんだけど最近感じるんだよね。視線。
俺も最初は信じるまではいかなかったけど、確かに感じるんだ……。
存在感を……。
なんだろうって思って振り向いても、誰も居ない。居るはずがない。
なんでも住む人、住む人、直ぐに引っ越しちゃうんだって。
まぁ、曰く付きって奴かな。
1週間ももたないらしい。
安さと好奇心から引っ越しを決めたんだ。

ある日ついに見つけてしまった……

…そう部屋の隅でなにやら喚き散らしている糞苺を…

見つけてしまった瞬間何かの衝動に駆られた…

「ウニュウウニュウ!」「チャンマ、チャンマ!」

…コイツヲメチャクチャニシタイ…

方法は殴る、殴る、殴る、殴る、殴る。ただ、それだけ。
まずは挨拶ついでに頭を灰皿でおもいっきり殴る。
グシャッ!!って言ったよ。
よろめきながら、床に転倒して
「アッ・・・アンマアアァッァァァァァアア!!」

だって、キモ…

泣き叫んでうるさい。
ゴキブリ以下の気持ち、少しは分かった?
聞いたところで、返事は無し。
答えられない口なんて、必要無いよね?
「ァ゛っ」
今度はのたうち回る顔面を石で殴る。
メキョッ!!って、
陥没したのかな?実に愉快。


ジタバタ、ジタバタ、みっともない。
スネを何度も殴ってやった。
何度も、何度も、何度も、何度も、何度も、何度も!!!!
「ヤメデヤメデ、ジヌ、ジヌゥウウゥゥゥ!!」

…ダメだコイツキモい

弁慶の泣き所?絶叫の間違いじゃない?
絶叫って言っても、声にならない声だけどね。
こんなもんか。そろそろ終わらせよう。

内臓が見たいなぁ。

ふと、そんな考えが頭をよぎった。

よし、切ろう。
サバイバルナイフがあるから切ろう。
切ろう。

内臓を傷つけないようにね。
ブシュッっとね。
『ギャアァァアァ』
狂騒曲も聞こえて僕もノッてきた。
ヘソの上を横に切ってみた。
手を入れれば内臓が出そうだ。
出そう。
「アッ・・・アンマアアァッァァァァァアア!!」
単純な造りだが人間同様、臓器があった

ん?これなんだろう?
長いホースみたい。
あっ!小腸だ。
お腹からでろんと垂れ下がってる。
芸術的だな。

あれ?コイツ死んでるよ〜?

ウケる!

…糞苺ホイホイ買ってみるか

終わり